ギャップ的恋愛論






「俺が全部悪いんだ。わざとこうなるように仕向けてきたんだから」







「だからって……」







「お前に、ひとつだけ聞きたい。
アイツが……」







そこまで言って、神木は一旦口を閉じた。






その視線の先には、この状況に明らかに戸惑う表情を見せている向井君の姿があって。







気まずさから、あたしはすぐに視線を反らしてしまった。







「あと1ゴール決めて欲しいのか、そうじゃないのか、どっちだ?」






「なっ……!?」







なんで知ってるの?







驚き過ぎて声にならない。
変わりに、神木が言葉を続けた。






「なんで知ってるかって?
それは俺だからだ。
早く答えろ。時間がない」






世に言う俺様発言。






でもそれさえも、あたしの胸を熱くさせた。







`
< 376 / 395 >

この作品をシェア

pagetop