ギャップ的恋愛論
トイレの中は、同じようにメイク直し中の女子でごった返していた。
その合間をぬうように1番端を陣取ると、早速自分もメイク道具を取り出しお直し開始。
女ってものは、2人寄れば話に花が咲く生き物なんだよね。
隣からは、夏休みの初体験話が聞こえてきて、メイクをしながら、思わずその内容に聞き耳を立ててしまう。
「どうだった?痛かった?」
うんうん、ソレあたしも気になる。
「スッゴい痛かった!
でも、やっぱり幸せだったかも〜♪」
「わかる、わかる!
好きな人相手だと、涙出ちゃうくらい嬉しいよね〜」
「そうそう、そうなの〜♪」
へぇぇ、そんなもんなの?
未経験のあたしには、未知の世界…
でももしあの時怜二が手を出してきてたら……?
って、あたし何妄想に走ろとしてんだろ?
怜二は同情で付き合ってくれただけなのに。
あ〜あ、馬鹿みたい……
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