ギャップ的恋愛論
朋歌はというと、あたしにちらりと視線を送りながら、ケータイと写真を手に取って「フフン」と不敵な笑みを浮かべている。
「で?何を賭けるの?」
それを朋歌から取り上げながら、あたしはわざと首をかしげてみせた。
何賭けたって、朋歌の負けは決まってるのにって思いながら。
「そうねぇ…、じゃあ負けた方が神木にコクるってのはどう?」
「えっ!?朋歌、そんな事していいの?真鍋先輩に怒られるよ?」
朋歌には中3の時から真鍋先輩というれっきとした彼氏が居る。
彼氏持ちのくせに、他の人にコクるなんてダメだよ!
本気で心配してるあたしに、朋歌は余裕の笑みを浮かべて言った。
「ああ、それは大丈夫。
コクるのはあたしじゃないから」
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