雷鳴の夜
思った以上に奥深くへと階段は続いているようだった。

この分だと休憩時間の間には探索できそうにない。

結局中に入っただけで何も見つけられていないけど…私は看護師、仕事が最優先だ。

好奇心の方はここらで引っ込めて、そろそろ本分の方へと戻らなければならない。

踵を返し、階段を昇ろうとする。

その時。

「!」

ばたん、と。

重苦しい音が上の方で響いた。

「ちょっと…待ってよ…」

思わず声に出して呟く。

嫌な予感がよぎる。

嘘でしょ!?

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