雷鳴の夜
私は思わず息を飲む。

「その機関の残党というのが、三池総一郎…?」

「……」

ヴィクターはニヤリと笑い。

「…という作り話を、今ふと思いついたんだが。どうだ?信じたか?」

意地悪な顔で私を見た。

「……!」

思わずムッとして、目をそらす。

私は真面目な話をしていたのに。

何だかこのヴィクターという人は、あまり好きにはなれない。

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