雷鳴の夜
更に進むと、また新しい部屋が見える。

薬品保管庫。

病院なら当然ある、薬を保管しておく倉庫だ。

…ペンライトで中を照らしながら、慎重に扉を開く。

途端に。

「うっ!」

鼻を突く薬品臭。

普段から薬品の匂いには慣れている私でさえ、ここの臭いには顔をしかめた。

いつからここにあるのだろう。

無数の薬品が棚に並べられている。

しかしその他にも、何かの拍子で棚から落ちたのか、割れた薬品の瓶があった。

その幾つかが異臭を放っているのだ。

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