彼と彼女の1番星



「がんばろ…」



ダンボールの箱に取り掛かった。





──前にこの町で住んでいた頃の家は、ちゃんとした一戸建てだった。

あることをきっかけにその家を売り払って、引越しして違う町のマンションに暮らして。

そして高校一年生になった今、わたしだけこの町に戻ってきた。…わたしだけしか、この町に戻ることができなかった。



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