彼と彼女の1番星
荷物の整理が終わった頃には、もうすでに7時を回っていた。
自分の家となる部屋の前に表札をつけた。
“長谷川 南〈はせがわ みなみ〉”
今日から一人暮らしです。
さ、て。
ご近所にあいさつに行かなくちゃ。
わたしの部屋の左どなりはお子様持ちの三人家族。
わたしが一人で暮らしていることになにも触れてはこなかった。
内心ほっとした。引越しの選別のお菓子も喜んでくれた。
優しそうな人でよかったな。