tears
「ナナと梨奈は奈緒子と一緒の学校なの?」
こーたが聞いてきた。
「うん。そうだよ~」
ナナが答えた。
「それ昨日バイトの時言ったじゃん。こーた話聞いてなかったでしょ?」
奈緒子が目を鋭くしてこーたを問いただす。
「あの2人いい感じだな…」
直が結城に呟いた。
私がじっと見ていると、直が視線に気付いて、
「梨奈もそう思う?」
と小声で聞いてきた。
「うん、そう思う。こーたはどうなのか私は分かんないけど、奈緒子はこーたのこと、気に入ってると思う」
私も小声で直の方に近付きながら答えた。
「実はさ、こーた、奈緒子のこと好きなんだよね。」
「えぇっ!」
私は思わず大きな声を出してしまった。
急いで直が口に人さし指を当てた。