ぼくの 妹 姫
クロス
蕾の転居の手続きは叔父さんが全て整えてくれた
両親を亡くしてから8年間 蕾の世話をしてくれた 父方の叔父
電話で何度も
「蕾を引き取って楓(カエデ)お前、本当に大丈夫か?やって行けるか?」
心配する叔父さんに
「大丈夫だよ。何とかなるさ
それに…ずっと考えてた
父と母が亡くなって蕾と離ればなれになって………
いつか必ず蕾とまた暮らしたいって」
ぼくの言葉に
「そうだな。やっぱり兄妹だもんなぁ。
一緒にいたいよな
両親がいないならなおさらだ
困ったらいつでも助けてやるから」
「ありがとう、叔父さん」
電話で叔父さんと話して
蕾はちゃんと可愛がってもらえたのだと安心した
人の愛情を知らない蕾が
少しでも
誰かに優しくしてもらってた
それは すごい感動だった
叔父さんに本当に心から感謝できた