ぼくの 妹 姫
空が青い
夜と朝の間
うっかりしたら
夜明けか夕暮れか わからなくなる
いや今は紛れもなく
夜明けなんだけど
家を抜け出して
肌寒い街を歩いて
市内で1番大きな川に架かる橋の真ん中で
欄干に手をつき
一昨日の大雨のせいで水かさが増しゴウゴウと音をたてて流れる濁った水を見て
死んでしまおうと思ったの
欄干をピョンと飛び越えたら
きっと
気持ちいいんじゃないかなぁ?
そんな事を考えてる私の後ろをトラックが二台ブォンと通りすぎて
肩まで伸びた髪をワサワサッて揺らした