ぼくの 妹 姫
「あ…………」
一度 ぼくは戸惑って
「蕾、叔父さんの家でうまく行ってないのか?」
ぼくの言葉に
「ううん。そうじゃないけど」
蕾は しばらく 間をおいてから
「そうだよね
蕾がお兄ちゃんのとこに行ったら迷惑だね」
「そんなわけないだろう!」
ぼくは 口調を強くして否定した
「お兄ちゃんは蕾にそばにいて欲しいよ。
だけど、大学出て仕事始めてからまだ2年目だ
公務員なんて最初はひどく給料は安いし
そんなお兄ちゃんのそばにいるよりも
叔父さんの家にいた方が蕾にとっても良いことなんだよ」
早口でまくし立てるように言った
蕾に自分の存在を迷惑だなんて思って欲しくなかった