【掌編】教室
座りなれた机の上。
慣れた感触を、もう一度撫でる。
こうしていられるのも、明日で終わりだ。
見慣れた連中の顔が、聞きなれた連中の声が、何気なしにこうしている時間が、終わる。
それが。
なぜだろうな、こんなにも、俺を感傷的にする。
両親の離婚よりも。
家族の時間が終わることよりも。
ああ、きっと。
俺は、ずっと、この空間に支えられてきたのだ。
慣れた感触を、もう一度撫でる。
こうしていられるのも、明日で終わりだ。
見慣れた連中の顔が、聞きなれた連中の声が、何気なしにこうしている時間が、終わる。
それが。
なぜだろうな、こんなにも、俺を感傷的にする。
両親の離婚よりも。
家族の時間が終わることよりも。
ああ、きっと。
俺は、ずっと、この空間に支えられてきたのだ。