道標



  漆

「毎晩のように雪祭りの会場に来ているのはその為なんだね?」
 女の子は頷く。
「はい」
 涙は消えない。
「分かっているのに来てしまうんです」
 女の子はうつむく。
「死んでしまったのに……」
 女の子は悲しそうな表情を下に向ける。


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