ヤンデレな君が好き
「分かったよ、優君‥だからそんな怒んなよ!」
パシパシと叩くと少し頬を染めた。
なんかかわいい奴だなー
「もう授業始まるー‥けどうちサボるわ」
「ナント!では私も!」
真緒が嬉しそうな顔をして近づいて来る。
「ごめん、ちょっと一人にさせといて?」
まぁ‥実はこの後、さつきが学校に来るから何だけどねぇー‥
「ぶー‥じゃあちゃんと戻って来てね?」
「戻って来るよー‥気にするな」
ヒラヒラーと手を振りながら教室を後にする。
さつきがフラれるなんて、新学期早々珍しい事が起きたなぁ‥
「‥怜さん?」
低めの声で呼ばれてぱっと振り返る。
だれ?
てかまさか‥‥
「みーつけた」
「‥いぁっ!」
激痛と同時に視界がシャットダウンされる
真っ暗闇の中
誰かが囁いた。
『うちの王子様が待ってるよ、怜ちゃん』
その声が聞こえた直ぐ後に記憶が遮られた。