ホスト 神
ステージを降りると、ネルが涙ぐんだ目で俺を見つめてくる。



「ワタシ、ステイツ(アメリカ)にも父親の方のファミリー居ます、日本にも母親のファミリー居る。そして此処に居る仲間は第三のファミリーね♪」



そう言って握手を求めてきたので、俺はしっかりと握りしめ握手を返した。



次の瞬間には、今まで黙っていた奴等が歓喜の声を高らかに上げ始める。


「神さん!最高っス!」「初代カッケーー!!」「[RED・STA]最高ーー!」
「俺も[RED・STA]で良かったっス!」



その後暫く歓声が止まなかったので、面接の時間は多少削られてしまったが、ハルさんと美月さんの厳しいお眼鏡にかなったのは、約三百人中六人だった。



二代目から義経、三代目からキヨトとソータ。四代目からヒロトとナオ。そして美月さんの推薦で五代目からはネル。



ネルは五代目の仕事が有るからと断ったが、五代目バイス(副)プレジの将吾から、二週間くらいなら大丈夫だと言われ、参加することになった。
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