ホスト 神
「…ハルさん……何頭下げてんすか?」




ハルさんは頭を上げて俺を見た。




「俺らはハルさんがやるって言ったらやるだけだよ!なぁ?」




『おうっ!』




そう言うと皆オーナー室を出て行った。



「明後日だったら今から営業かけねーと。」
「おぅ!そうだそうだ。」
「こりゃ帰ってからもメールや電話で寝れねーな。」





俺とハルさんはそれを見ながらデスクに腰をかけ、どちらからともなく笑った。



「頼もしい奴等だな!でも神がヘルプ探しに[RED・STA]に行った時、涙ぐんだのが分かったよ!」



「ねっ!結構グッとくるでしょ?」



ハルさんはそのまま大きく二回頷いた。



……俺はその時ハルさんの目から大粒の涙が一つ零れるのを見て目を逸らした…。
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