ホスト 神
俺はそんなハルさんの、流れるような動きをただただ見ていた。



「いやいやハルさん!ハルさんもその手、病院に行って見て貰った方良いって!ついでに美月さんの所にも顔出してきてさぁ。」



ハルさんはパソコンの画面から顔をずらして、じっと俺を見つめた。




「…なぁ神…俺は今度の勝負が終わったら[fly]を辞める。」




俺はハルさんの突然の発言に、頭の回転が付いていかない。



「はっ?ちょっ、待って!何でハルさんが店辞めんだよ!」



ハルさんは険しく強い表情で俺を見た。



「当たり前だろう!オーナーの意見に逆らったんだ!それに、負けたら有無を言わずに店を閉めなくちゃならない。美月さんがいない今は俺が[fly]の責任者だ。だから今出来る事はやっておきたいんだ!」
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