ホスト 神
通行人達も皆立ち止まって、何事かという顔をして見ている。



辰樹は白い羽織袴を着て、鮮やかな扇子で扇いでいた。



クソ！相変わらずにやけた薄気味悪い笑みを浮かべてやがる。



辰樹が扇子を閉じて一歩前へ出た。



「ルールはこの間言った通りだ！夜七時から少し早いが朝の九時までの営業で、三日後の朝九時までに売り上げの多い方が勝ち！負ければ店を閉める！公平を記す為にお互いの店から一人ずつ相手の店に配置する。以上だ！ウチからはこの影人を出す。そっちは誰だ？」



「俺が行きます！」



後ろの方から義人が手を挙げた。



ハルさんはそんな義人を見て軽く頷く。



義人もそれを見て頷き返し、ハルさんの横まで歩いてきた。



「ウチからはこの義人をだす。」
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