ホスト 神
俺は貴男馬鹿ですか?と喉まで出かかったのを飲み込んだ。



ハルさんは俺の顔を見て、包帯を巻いている右手で目を隠して、白い歯を全部見せるくらい大笑いした。



「ハッハッハッ!でも俺の塩はショッパイぞぉ〜!なんせ義人が思い切りドンペリ振って持ってったからな!」



これには並んでいたホスト全員が、腹を抱えて笑った。



ハルさんは笑うのを止めて、もう一度悪戯な笑みを零す。



「それにな?昔から言うだろ?損して得取れって!」



時刻は六時五十八分。



その時入り口のドアが開いて、特徴である前髪の白いメッシュの部分を濡らした影人が入ってきた。



これには皆何とか笑いを堪えた。
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