ホスト 神
ジュンよ…スマン。



俺は賺さずハルさんを見た。



「このままいけば、来月の順位は俺、ジュン、家康、月矢でしょう。ナンバー1だと他の若い奴等の事も、見ていなくてはならなくなる。それなら、ジュンのヘルプに付けてはどうでしょう?」



これにはハルさんも納得したのか満足そう…俺としても派閥という言葉を使わずに乗り切れたので、二人は満足。



右隣では、ジュンが必死に助けを求める目を俺に向けているが、俺は一切ジュンの方を見ない。



「…分かりました。慎悟、明日から俺のヘルプ頼むな。」



ジュンも慕ってくれている慎悟を、無碍には扱えないと判断したらしい。ジュンのお客は楽しく飲みたいっていうのが殆どだから、慎悟も目立つ失敗は少なく済むだろう。



「良し。じゃあそれで決まりだ!慎悟は契約書にサインして…それとウチで働く為の注意事項の話しもあるから、まだ残ってくれ。ジュン、多分月矢の奴が下で死んでると思うから、送ってってやってくれるか?」



「ったく彼奴は…。」


其処から先はジュンも言わない。月矢が三人でトップ3になりたがっている事。その為に酔い潰れても売り上げを上げようとしているのを、俺もジュンも知っているから。


俺もジュンの手伝いでもして、さっきの事を水に流してもらおうかな…ジュンに続いてドアに向かっていると、グニュっと右腕に何か柔らかい感触が…。



偶にお客の中にも、これでもかと谷間の部分がバックリと開いた服を着て、それをグリグリと腕に押し付けてくる客が居るので、間違える筈が無い。
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