ホスト 神
俺も偶に新聞でその会社名を見るが、まだまだ業績は右肩上がりの様子。


「あっ!ジュンくん♪あぁ〜月矢君だぁ〜!今そこで見たよぉ!ナンバー3になれたんだね!おめでとぉ♪後でシャンパンでも送るねっ♪だけど変わってないなぁ此処は!何やってんのよ神君!早くエスコートしてよっ♪」



昔[fly]に来ていた頃は、キレイなお姉系だったのに、今はサンローランのスーツなんか着ちゃって。



「美咲…隣の方は?」



美咲はニィ〜っと笑って、隣に立っている男性の腕を組んだ。



「ウチの旦那♪兼、今日は私のお財布様♪」



目が合った俺は、少し驚きながら軽く会釈した。



この人があの有名な会社の取締役…スラッとした体型に、黒いオーダーメイドのスーツが良く似合う。はっきり言って、ウチに居る何人かのホストより格好良い。



俺は美咲をエスコートして、一番奥のテーブルに座った。
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