ホスト 神
ミーティングも終わり、対決中はアフターに行けないホスト達が、店内の掃除を始めている。



俺は事務所のパイプイスに溜め息と同時に腰を置ろした。



取り敢えず店を出る前に、もう一回指名客全員にメールを送ってみる。



キャバ嬢の舞子と、デリヘルの愛美の二人にはメールが送れなくなっていた…。



…アド変えられたか拒否られたかな…。



「よぉ神!これからナンパにでも行くか?」



ジュンが俺の前に置いてある、ボロボロのソファに軽く座りながら話しかけてきた。



…恐らく落ち気味な俺の雰囲気を察してくれたのだろう…。



…そうだな…今からはキャッチにならないから、ナンパなら問題無いか!


それで新規の客を掴めば、上手くいけば舞子と愛美の代わりになるかもしれない。



意を決した俺は、自分に気合いを入れてジュンと一緒に店を後にした。
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