ホスト 神
まぁあの他人を寄せ付けないオーラを感じれば、普通の人間なら仕方無いな。



…なんだろう。あの独特の雰囲気…この通りには明らかに不釣り合いなほどの容姿なのに、そんな事を感じさせないあの姿には、目に見えない闇の部分が有る。



それが只の美人ではなく、言葉に表せられない程の美人にしている、スパイスのような気がしてならない。



それに何かを探しているようなあの目は…経営者の目だ…あくまで俺の山勘だが…。



やっと後ろまで追いついて声をかけようとした時、突然その女性が振り返った。



「こんなおばさんに声をかけようっていうの?[fly]の神君?」



俺はその突然の出来事に、それまでかけようとしていた言葉を忘れてしまい声が出てこない。



体から絞り出すようにしてやっと出た言葉が…なんで?だけだった



言った後に、我ながら情けなくなってしまい、少し俯いてしまう。
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