ホスト 神
「フフフ。不思議そうな顔してるわね。私も貴男とは一度話してみたかったの!ちょっと早いけどランチに付き合ってくれたら、私の事を少し話して上げるわ。どうする?」



その女性がチラッと見た腕時計は、フランクミューラーのアンティーク。



此処で後込みしたら俺の負け…なら行くしかないでしょ!



一抹の不安を抱きながらも、俺は腕を出した。



「あらっ!嬉しいわ〜♪」



そう言って俺の出した腕に、軽く手を添えたその女性。



笑った顔は皺など微塵もなく、まるで少女のように美しい。



少しそのまま歩き、左にあった立体駐車場に入っていった。



「さぁ乗って!」



そう言われた車は、ベントレーのフライングスパ。車体だけで約2000万オーバー。色は水色にラメが入ったような純正色。特にイジられているような所は無いが、そこが逆に金を持ってそうな雰囲気を醸し出す。
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