ホスト 神
第二章
美月さんがキーを回すと、その瞬間コルベットに命が入ったかのように、エンジンとマフラーが吼え始める。
「相変わらず良い音っスね!美月さんのコルベット。」
「ふふっ。ありがと♪」
そう言いながら美月さんは黒のサングラスをしていた…確かこの夏新作のシャネルのサングラスだ。
美月さんのコルベットは黒のコンバーチブルで、外装こそノーマルに見えるが、実は至る所が改造されている。エンジンのチューンから特注のマフラー、アルミホイール等々…運転の方もそこらの走り屋の兄ちゃん真っ青だ。
一度高速でフェラーリと走ったらしいが、美月さんの圧勝だったらしい。
ふと気が付くと、俺のマンションの方向じゃなく海岸線の方に向かっていた。
「美月さん何処行くんスか?俺明日も仕事なんスけど…。」
美月さんは前を向いたまま、真面目な顔で運転している。
「ゴメンね神君。実はさっき言い掛けた事なんだけど…ウチの[fly]の斜め前の箱に…隣町の[blue]が来るらしいのよ。」
箱とは店舗の事…[fly]の斜め前には、半年前までキャバクラが入っていたのだが、設備投資に金を掛けすぎたらしく、借金が返せなくなった店長が、売上金だけ持って逃げたらしい。
その後は借り手が付かず、二ヶ月前迄は空いていた箱だが、この所内装業者が出入りしているという話しは、俺の耳にも届いていた。
「[blue]ってあの隣町で一番デカいホストクラブの[blue]ですか?」
「そう…あの[blue]の二号店よ。しかも代表は本店ナンバー1の瑞希らしいの…だから[fly]はこれまで以上に皆に団結して貰いたいのよ…皆が気持ちを一つにしないと…[fly]は[blue]に喰われるわ…。」
[blue]の瑞希か…。
「…これは未だ本当か分からないけど…瑞希が家康と接触を取ってるっていう話しも有るの。」
今までの話しを聞くと、多分その話しは本当だ。[fly]のナンバー3の家康とナンバー4の龍一、それに瑞希は隣町の工業高校を仕切っていた。
「相変わらず良い音っスね!美月さんのコルベット。」
「ふふっ。ありがと♪」
そう言いながら美月さんは黒のサングラスをしていた…確かこの夏新作のシャネルのサングラスだ。
美月さんのコルベットは黒のコンバーチブルで、外装こそノーマルに見えるが、実は至る所が改造されている。エンジンのチューンから特注のマフラー、アルミホイール等々…運転の方もそこらの走り屋の兄ちゃん真っ青だ。
一度高速でフェラーリと走ったらしいが、美月さんの圧勝だったらしい。
ふと気が付くと、俺のマンションの方向じゃなく海岸線の方に向かっていた。
「美月さん何処行くんスか?俺明日も仕事なんスけど…。」
美月さんは前を向いたまま、真面目な顔で運転している。
「ゴメンね神君。実はさっき言い掛けた事なんだけど…ウチの[fly]の斜め前の箱に…隣町の[blue]が来るらしいのよ。」
箱とは店舗の事…[fly]の斜め前には、半年前までキャバクラが入っていたのだが、設備投資に金を掛けすぎたらしく、借金が返せなくなった店長が、売上金だけ持って逃げたらしい。
その後は借り手が付かず、二ヶ月前迄は空いていた箱だが、この所内装業者が出入りしているという話しは、俺の耳にも届いていた。
「[blue]ってあの隣町で一番デカいホストクラブの[blue]ですか?」
「そう…あの[blue]の二号店よ。しかも代表は本店ナンバー1の瑞希らしいの…だから[fly]はこれまで以上に皆に団結して貰いたいのよ…皆が気持ちを一つにしないと…[fly]は[blue]に喰われるわ…。」
[blue]の瑞希か…。
「…これは未だ本当か分からないけど…瑞希が家康と接触を取ってるっていう話しも有るの。」
今までの話しを聞くと、多分その話しは本当だ。[fly]のナンバー3の家康とナンバー4の龍一、それに瑞希は隣町の工業高校を仕切っていた。