ホスト 神
店を出る時に、お互い会計は自分がすると言って少し揉めたが、俺は素直に財布を仕舞い、ごちそうさまでしたと言って店を出た。



流石にマンションまで送って貰うのは気が引けたので、店の前で別れて俺はタクシーに乗り込む。



マンションに着いた俺は、マンションの玄関のドアを静かに開けて、中の様子を伺った。



リビングのドアの隙間から、テレビの音が漏れている。



はぁ〜…由美の奴起きてるな…俺は観念して玄関に入った。



…由美にどんな顔をして会えば良いのか分からない…。



俺がリビングのドアを開けると、由美はキッチンでウーロン茶を飲んでいる所だった。



「おかえりぃ〜♪どうだったぁ?余裕?」




…俺は何も答えられず、逃げるようにして部屋に向かった…。
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