ホスト 神
俺はハルさんをモニターの前に連れて行き、下の状況を説明した。



「ハルさん、ハウスボトルは後どのくらいありますか?」



「昨日からハウスボトルは入れてないから…大体四十本ぐらいJINROと鏡月は有る…お前何考えてるんだ?」



ハルさんは椅子に凭れ、腕を組んで不思議そうな顔で俺を見る。



「ハウスボトルが無くなれば、あの客達は帰るしかないでしょう。じゃあ無くせば良いんですよ!」



大体一人当たりハウスボトル一本飲めば、無くなる計算だ。無理な数字では無い。



普通は無くなれば仕入れるが、今日は仕入れなくすれば乗り切れる筈!



余り指名客を待たせられない俺は、ハルさんに一人ずつ呼んで説明して下さいと言ってホールに戻る。



そこからフロア全体で飲むペースが格段に早くなった。
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