ホスト 神
車はいつの間にか海岸線を走っていていた…潮の香りと、まだ六月だってのにギラギラと容赦無く照り付ける太陽が、俺の体からアルコールを抜いていく…次第に頭の回転が早くなってきた。
「家康と龍一はウチに来る前に[blue]で三ヶ月ぐらい働いてましたよね?」
「…オーナーとしてはウチで働いている子達を疑うなんて出来ないんだけれど…もしかしたら[fly]を潰そうと動いていたのは、もうずっと前からの事なのかもしれないわね…。」
恐らく[blue]二号店のオープンは早くて来月…あと三週間だ。
はっきり言って家康と龍一の事は好きではないが、今の[fly]でナンバー3と4が抜けられるのは痛い。
海ではカモメが海の上を群れて飛んでいる…俺はタバコに火を付けた。
「ハルさんはなんて言ってるんですか?」
「ハルも私と意見は一緒よ。神君とジュン君を中心にして盛り上げていくしかないだろうって。只…ハルとしては、自分と大田原さんの因縁を、神君達に押しつけるような形になるのが、我慢出来ないみたいなのよ。だから今日の派閥の話しも、[blue]が来るまでもう時間が無いから、もっと強く言わなきゃいけないのだけれど…。」
車に乗ってから美月さんはずっと暗い顔をしている…店ではあんなに明るかったのに…。
一人で居る時はずっとこんな顔をしているのだろう…こんなに暗い顔をしている美月さんを見たのは初めてだった。
「家康と龍一はウチに来る前に[blue]で三ヶ月ぐらい働いてましたよね?」
「…オーナーとしてはウチで働いている子達を疑うなんて出来ないんだけれど…もしかしたら[fly]を潰そうと動いていたのは、もうずっと前からの事なのかもしれないわね…。」
恐らく[blue]二号店のオープンは早くて来月…あと三週間だ。
はっきり言って家康と龍一の事は好きではないが、今の[fly]でナンバー3と4が抜けられるのは痛い。
海ではカモメが海の上を群れて飛んでいる…俺はタバコに火を付けた。
「ハルさんはなんて言ってるんですか?」
「ハルも私と意見は一緒よ。神君とジュン君を中心にして盛り上げていくしかないだろうって。只…ハルとしては、自分と大田原さんの因縁を、神君達に押しつけるような形になるのが、我慢出来ないみたいなのよ。だから今日の派閥の話しも、[blue]が来るまでもう時間が無いから、もっと強く言わなきゃいけないのだけれど…。」
車に乗ってから美月さんはずっと暗い顔をしている…店ではあんなに明るかったのに…。
一人で居る時はずっとこんな顔をしているのだろう…こんなに暗い顔をしている美月さんを見たのは初めてだった。