ホスト 神
「良かったわ。今日は良い返事が聞けるまで、神君を帰さないと思っていたのよ。」



ハハッ…俺は苦笑いで返した。



多分本当に俺が、分かりましたと言うまで、美月さんはドライブを続けただろう…明日も仕事なのに…恐ろしい…。



美月さんは楽しそうにハンドルを握っていた。



「あの…美月さん?」



「なぁに?神君?」



「俺は確かに頑張ってみるって言いましたけど、絶対に[blue]に勝てる訳じゃないですよ?それ所か、俺がヤル気になっても負けるかもしれないってのに、美月さんは、もう勝ったみたいな、楽しそうな感じで運転してますけど…。」



「大丈夫、神君達がやる気になったら[blue]なんて楽勝よ。私は神君とジュン君の事を、其処まで高く買っているの。」



やばい…滅茶滅茶プレッシャーだ…どうしよう……。



「神君、もう暗い話しは止めましょう?所で、由美ちゃんは元気にしてる?」



俺はホストをする前に、幾つか自分自身に約束事を決めた。



一つは特定の彼女を作らない。



二つ目はホストをしている間は誰とも体の関係は持たない。



三つ目はお客とは仕事以外では会わない。



この三つ目は[fly]の暗黙のルールでもある。
< 28 / 444 >

この作品をシェア

pagetop