ホスト 神
後ろを振り返ると、チハルに腕を組まれて困惑しているジュンがいる。



「ねぇ♪あのおっきいテーブルでも良いの?」



「あっ…あぁ。今日は団体の予定は無いからいいよ。でも団体で来られたらテーブル移動してね。」



何も話せない俺の代わりに、心配して後ろを付いてきたハルさんが答えてくれた。



「いいってチハル〜♪やったねぇ♪」



そう言って由美は俺と組んでいた腕を放して、遊園地に初めて連れてこられた幼子のように、無邪気さを振りまきながら右奥にある大テーブルに駆けていった。





…由美は今どんな事を考えてる?




「神。動揺するのは分かるけど…さっきも言った通りスーツを着ている時は[fly]の神なんだぞ!仕事だ。」



そう言うと、ジュンは俺の肩に手を回して大テーブルの方に連れていく。
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