ホスト 神
滅茶苦茶不機嫌そうにちっちゃい方の子が振り返った。



「何?」



そんな不機嫌そうな顔を全くジュンは気にしない。



「飲み行こっ!!」



「は?アンタさぁ今の此奴と私のやり取りの見てなかったの?どうしてもアタシ達と飲みに行きたいんなら、此奴以外の友達連れてきなよ。」



カチーン!



「んじゃジュン。俺帰っから。」



そう言いながら俺は後ろを振り返り右手を挙げて、後ろ向きにバイバイしながら歩き出した。勿論家の方向にだ!



そんな俺の右腕をジュンが掴んだ…そして俺の頭を押さえつけながら耳元囁く。



「頼むよ神ちゃ〜ん!今日はこの子達で良いじゃんっ♪今日は今日!明日は明日って事で!ねっ♪それに高校の頃カレーパン奢ってあげたじゃん♪」



カレーパンって…俺安っ!そんなもんで俺の気持ちが動くか馬鹿垂れが!



俺は押さえつけられているジュンの腕を静かに離した。



「じゃあ俺はお前に高校の頃おでん奢ってやったよな?」



ジュンも負けじと食い下がる…そして段々と俺達の声も大きくなっていった



「この間牛丼奢っただろ!」



こうなったら俺も負けない。



「馬鹿野郎!俺は先週ラーメン奢っただろ!」
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