ホスト 神
そのまま三人で少し笑っていた。
「あぁ!神右手怪我してる。」
由美の一言で、チハルに洗面所で手を洗わせてもらった。
表面に付いているのは辰樹の血だが、右手は気持ち悪いくらいに腫れあがり内出血している。
またやってしまった。
俺の両手には強化プラスチックのネジのような物があり、それで骨を押さえている。
だから俺は人を殴る事が出来ない…この怪我はもう五年前からある。
殴ったりすると、強化プラスチックが砕けたりズレたりして、血管や靭帯、神経を傷付けて内出血と腫れを起こす。
俺と由美はチハルに感謝して、俺が昔から掛かり付けの医者の所へ向かった。
[谷口医院]
街の隅にある古ぼけた汚い医院。看護師など気の利いた人間は見た事がない。
「爺いるか?」
割れたガラスを何度もガムテープで張り直した、煤けたドアを開けて叫んだ。
もちろん、他の患者など居る筈も無い。
「あぁ!神右手怪我してる。」
由美の一言で、チハルに洗面所で手を洗わせてもらった。
表面に付いているのは辰樹の血だが、右手は気持ち悪いくらいに腫れあがり内出血している。
またやってしまった。
俺の両手には強化プラスチックのネジのような物があり、それで骨を押さえている。
だから俺は人を殴る事が出来ない…この怪我はもう五年前からある。
殴ったりすると、強化プラスチックが砕けたりズレたりして、血管や靭帯、神経を傷付けて内出血と腫れを起こす。
俺と由美はチハルに感謝して、俺が昔から掛かり付けの医者の所へ向かった。
[谷口医院]
街の隅にある古ぼけた汚い医院。看護師など気の利いた人間は見た事がない。
「爺いるか?」
割れたガラスを何度もガムテープで張り直した、煤けたドアを開けて叫んだ。
もちろん、他の患者など居る筈も無い。