ホスト 神
新第一章
由美との突然の別れから半年。季節はもう冬間近。
夏にはあんなに瑞々しく茂っていた街路樹の葉も枯れ落ち、しがみつくようにして何とか枝にぶら下がっている葉には、もう水分なんて欠片も感じられない。
後は落ちて土になっていくばかり。
風は息をすると、鼻から肺までが凍り付きそうなくらい冷たい。
こんな日に街を歩いていると、思い出したく無くても思い出すのは、陽子との出会いの場面。
六年前のあの日も、今日ぐらい寒く凍えるような日だった。
これより話しは今から六年前に遡る。
正式に[RED・STA]を立ち上げてから、もう一年ぐらい経っていた。
その頃になると、周りにいた敵チームも居なくなり、俺とジュンは暇を持て余すようになった。
「なぁジュン、なんか面白い事無いか?」
なるべく厚着をして家を出たが、どこの隙間から入ってくるのか分からない寒風に、もう俺は我慢の限界だった。
「じゃあ、またどっかのチームでも潰すか?」
ジュンは今さっき逆ナンされた、少し頭の悪そうな女と番号を交換して手を振っている。
夏にはあんなに瑞々しく茂っていた街路樹の葉も枯れ落ち、しがみつくようにして何とか枝にぶら下がっている葉には、もう水分なんて欠片も感じられない。
後は落ちて土になっていくばかり。
風は息をすると、鼻から肺までが凍り付きそうなくらい冷たい。
こんな日に街を歩いていると、思い出したく無くても思い出すのは、陽子との出会いの場面。
六年前のあの日も、今日ぐらい寒く凍えるような日だった。
これより話しは今から六年前に遡る。
正式に[RED・STA]を立ち上げてから、もう一年ぐらい経っていた。
その頃になると、周りにいた敵チームも居なくなり、俺とジュンは暇を持て余すようになった。
「なぁジュン、なんか面白い事無いか?」
なるべく厚着をして家を出たが、どこの隙間から入ってくるのか分からない寒風に、もう俺は我慢の限界だった。
「じゃあ、またどっかのチームでも潰すか?」
ジュンは今さっき逆ナンされた、少し頭の悪そうな女と番号を交換して手を振っている。