ホスト 神
「帰れよ!」



「嫌だ、帰らない。お願いだから考え直して。」


俺がその脇を通ろうとした時に、男の方が帰れと怒鳴って女を押したのらしく、俺の肩に女の方がぶつかってきた。



「おい、お前。[RED・STA]のメンバーか?」



案の定、目を吊り上げて男が俺に突っかかってきたが、よくよく見れば美少年顔なので、威圧されてもちっとも怖くはない。



「あ?おっさんには関係ねーだろうが!出しゃばってくんじゃねーよ!」



確かに、現役のメンバーから見ればおっさんかもしれないが、カチンときた。



それに、女に手を挙げるようなチームにいたと思われるのは俺が困る。



「おいコラ…。」



「あの、すいません。私なら大丈夫ですから…。」


キャップを目深に被っているので、俺の目線から女の顔は見ることが出来なが、俺は女に黙っててとくれと、右手で牽制した。



「おいコラ…。」



「あの…。」



何だよ!話しが進まねーじゃ…。
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