ホスト 神
樹里を俺の隣に座らせ、透を俺の前のスツールに座らせた。俺は透に何も注意事項を伝えていない。



『かんぱ〜い。』



透をヘルプにつける事を快く承諾してくれた樹里だが、そんなに楽しそうでは無い。



やはり、俺と二人きりの空間じゃ無いのが不満なのだろう。



「樹里、体入の透だ。まだホストをすると決めた訳じゃ無いが、宜しくな。」



ニコッっと透を見つめる樹里…まぁ、透の顔は問題無い。



「樹里です。透君宜しくね。透君は何歳なの?」


透の歳ではヘネシーなど飲まないのだろう…水割りに口を付けて顔をしかめた。



「宜しくお願いします。今年で19歳です。」



はい終了。固まる樹里をテーブルに座らせたまま、違うヘルプを呼ぶ。



俺は透の腕を引っ張って事務所へ。



「水商売をしてる奴が、未成年で酒飲んでどうするんだ?それにお客様の酒を飲ませて貰っておいて、不味そうな顔をするな…まぁ、最初からこうなるのは分かってたがな。」



意味が分からずロッカーに押しつけられた透は、型遅れのウィンドウズのように、俺の言った言葉を一つずつ処理しているようだった。
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