ホスト 神
「正直言うと…神君とはもっと早く出会いたかったです。自分勝手なのは分かってるんですけど…神君の事好きです。それだけは行く前に言いたくて…混乱させてしまってごめんなさい。」



「俺も喜恵ちゃんの事好きだよ。初めて会った時から…一目惚れかな。」




なんだろう…分かんないけど、二人はいつの間にか泣いていたんだ。





喜恵のマンションの前に着いたが、二人共何も話せないくらい、声を出して泣いていた。




やっとの思いで、喜恵が震える声を出した。



「すいません…今日の事は…あとで連絡します。」


それが精一杯出した声だって事は、俺にも十分感じ取れた。



本当はもっと話したい事があったんだと思う…だけど、俺も声が出せずに頷く事しか出来なかった。
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