ホスト 神

ん？と思って由美の方を見ると、由美が俺の顔をバックで殴ろうとしている所だった。



…それを隣に立っていた信太郎が、俺の顔面寸前で止めている。



由美が信太郎を強く睨むが、信太郎は由美を優しい目で見ながら静かに口を開いた。



「此処に居る奴等は、神さんを慕って集まった奴等だ。そんな此奴等の前で神さんを殴らせる訳にはいかないんだよ…分かるよね？」



その一言で由美の怒りは静まったらしく…静かに信太郎の言葉を聞いて、小さく首だけを縦に振る。



それを見て信太郎は静かにバックを離した…なんか信太郎に貫禄が出てる。なんか格好良いな信太郎！





それから３０分程の談笑を挟み、由美は皆に馴染んだらしく、俺の隣で俺の昔話を聞いて爆笑してる。



そんな時ハヤトが静かに手を挙げた…俺は視線の先をハヤトに向ける。



「なんだ？ハヤト？」



「いや…さっきから気になってたんスけど…由美さんは神君の彼女なんスか？」