ホスト 神
それでも二人は、一緒に居れることが嬉しかった。




例え二人で涙を流していても…。





ただ涙を流しているだけでも、二人にとっては掛け替えのない大切な時間だった。




このまま時の流れに取り残されてもいい…そんな事をどれほど願っただろうか。





二人で一緒に居たいだけなのに。





時間はそれを許してくれない。





一秒一秒残酷に時を刻む。





泣きじゃくる喜恵に別れを告げ[fly]に向かう。





どうしようもなく胸が切ないのに、悲しいのに、それでも会わなければ良かったとは思わない。
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