ホスト 神
「神さんが居なくなると、いよいよ俺もナンバー2かぁ…ジュンさんのナンバー1を狙える日も近いっスね。」



月矢はスツールに腰かけ、腕組みしながらジュンと話しをしていた。



「ばぁ〜か。あと三年早いよ。」



「ジュンさん…それリアルすぎますよ。」



俺はこっそり近付き、二人の後頭部を叩いた。



「お前等な、俺が居なくなると寂しいなぁとかは言えないのか?」



そこに家康や智樹、凪に清斗もやってきて、開店前の馬鹿話に華を咲かせる。



「全員揃ってるか?朝のミーティング始めるぞ。」



ハルさんがオーナー室から降りてきて、全員が大テーブルに集まった。



「今日は神が引退する日だが、神の要望によりいつも通り営業を行う。そんな身勝手な神、なんか皆に言いたい事あるか?」



俺は手を横に振った。



朝からしんみりするのは嫌だった。
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