ホスト 神
「じ…じー。」


「ん?お、コイツ生意気に俺の事を神って呼ぼうとしてんのかな?」



「神がご飯を食べて部屋に戻った後を、ゆっくりとはいはいして着いてきたのよ。」



俺は、去年生まれた息子の華月(かずき)を抱き上げた。





何時までも美しい喜恵が華で俺が月…月の下での出会いと別れ…学ぶ事は沢山ある。





喜恵は、あれからきっちり一年後に、左手の薬指に指輪をはめて帰ってきた。



俺が大学を卒業した後に結婚し、直ぐに華月が生まれた。



今の俺の仕事はコラムニスト。美月さんの紹介で、大学を卒業した後、ある雑誌でコラムを書いていた。



落ちこぼれの成り上がりとか言われて反響を呼び、今では月に数本の雑誌でコラムを書いている。



この仕事をしていると、自然に昼夜逆転してしまう。



「ねぇ、まだ最後の一文考えてるの?」



今は初めての書き下ろし小説を書いている途中で、小説の最後の一文で頭を悩ませている。



最後はやっぱりこれしかないかな。







ご愛読有り難う御座いました。神
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