ホスト 神
ふぅ〜…俺は店に戻る前に、少し歩いてタバコを買いに行った。



コンビニに入り、レジにいる愛想のない定員の前に立つ。



「マルボロライト。」



タバコを一つ買って店に戻る…この時俺は焦っていた。



今月俺はやっとナンバー3になった。だが、俺の指名客が今月になって減ってきている…皆理由は様々、親に田舎に帰ってこいと言われた、キャバを辞めて普通の仕事をするから、今まで通りは店に通えなくなる、金が続かなくなった、結婚する…来月は順位落ちるな…。



俺は当時、毎月順位が上がるのが嬉しかった…まぁホストなら誰でも陥りがちな話しだとは思うが…。



今までは何となくホストをやっていただけだったが、順位が上がっていく事でホストの面白さを知り始めていた。



店に戻ると、ハルさんが呼んでると言うことでオーナー室に向かう。




コンコン!



「失礼します!」



「おぅ!ちょっとこっち来てくれ!」



ハルさんはデスクに座っていた。俺は手招きされたままデスクまで歩いていく。



デスクの脇には、店内が映っているカメラの映像が四つのモニターに流れている…ハルさんが指さした右上のモニターを見た。
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