ホスト 神
「このお客なんだけどな、ウチの店は初めての筈なんだ。」
俺は何も考えずに、無機質なモニターを眺めた。
「えぇ。さっき横目で見ましたけど、荒れてますね…。」
ハルさんは椅子の背凭れに、体全体を静かに預けた。
「あぁ。ケンと昴が潰された。初回でこれだけ使うって事は、初回荒らしか、売り掛け飛ばして逃げるか…もしかしたら太客か…どうだ神?付いてみるか自信有るか?」
どうせ来月に順位は落ちるだろう…少ない可能性に賭けてみるのも悪くないか…。
「分かりました。俺が付いてみますよ!」
ハルさんは白い前歯を蛍光灯で輝かせながら、悪戯に笑う。
「本当は蓮でも付けたいんだが、今日は未だ出勤してないからな。」
蓮さんは、俺が[fly]に入った時から不動のナンバー2だ。入ったばっかの時は、良く蓮さんに面倒を見てもらっていた。
俺がオーナー室を出ようとすると、此方を一切見ようともせずに、ハルさんが冷たい声を投げてくる。
「神!幾らお前でも売り掛け飛ばされたら…分かってるよな?」
俺はその言葉の重みを胸に秘め、オーナー室を後にした…あの客にこれ以上飲まれ、売り掛け飛ばされたら俺も終わりだな。
俺は何も考えずに、無機質なモニターを眺めた。
「えぇ。さっき横目で見ましたけど、荒れてますね…。」
ハルさんは椅子の背凭れに、体全体を静かに預けた。
「あぁ。ケンと昴が潰された。初回でこれだけ使うって事は、初回荒らしか、売り掛け飛ばして逃げるか…もしかしたら太客か…どうだ神?付いてみるか自信有るか?」
どうせ来月に順位は落ちるだろう…少ない可能性に賭けてみるのも悪くないか…。
「分かりました。俺が付いてみますよ!」
ハルさんは白い前歯を蛍光灯で輝かせながら、悪戯に笑う。
「本当は蓮でも付けたいんだが、今日は未だ出勤してないからな。」
蓮さんは、俺が[fly]に入った時から不動のナンバー2だ。入ったばっかの時は、良く蓮さんに面倒を見てもらっていた。
俺がオーナー室を出ようとすると、此方を一切見ようともせずに、ハルさんが冷たい声を投げてくる。
「神!幾らお前でも売り掛け飛ばされたら…分かってるよな?」
俺はその言葉の重みを胸に秘め、オーナー室を後にした…あの客にこれ以上飲まれ、売り掛け飛ばされたら俺も終わりだな。