ホスト 神
うぅ〜もうお酒なんて飲みたくない…覚束無い足取りでリビングに戻った。



リビングのドアを開けると、ソファの上に神の姿が無い…付近を見渡すとキッチンで何かしている。



「お!全部吐いた?じゃ其処のソファに座ってて!」



私は体に巻いている毛布を引き吊りながら、白い本革のソファに座った。



暫くすると、神がキッチンからマグカップを二つ持ってきて、テーブルに置いてくれる。



「これ漢方のスープ!二日酔いにはこれが一番。」



「有り難う…熱!」



でも確かにスープを飲むと、胃の中で体に吸収されていくのが分かる気がする…神は私の前で、微笑みながらスープを飲んでいた。





「昨日は何か有ったの?別に言いたくなかったら言わなくて良いけど。昨日の樹里ちゃんは、酷く苦しそうにお酒を飲んでたよ。」



少し黙った後、私はこの二週間で起こった事を喋り出した…一度話し出すと、口に火が付いたように喋り続けた。
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