ばうんてぃ☆はうんど・vol.1〜地中海より愛を込めて《改訂版》
「そんなわけで戻るぜ、ディルク」
言って振り返ると、相棒は斜め向かいのビルの屋上辺りに鋭い視線を向けていた。
「どうした?」
「さっきあの辺りから、視線を感じた気がした」
「視線……?」
なるべく見上げないように、横目でビルを確認する。俺も勘は働く方だが、今は特に何も感じなかった。
「狙われていたのかもしれんな」
「って、狙撃ってことか?」
「ああ」
同じスナイパーの勘だろうか? 同業者にしかわからない何かがあるのかもしれない。確かにあのビルなら、狙撃するのに絶好の場所だ。
「念のため二手に別れて戻ろう。なるべく止まらずに、ルートをランダムに変えながら。
あかりはカフェにいるんだろ? 船には戻らず、カフェで落ち合おう」
「わかった。気をつけろよ」
「お互いにな」
言って俺達は別れ、別々にカフェへと向かった。
言って振り返ると、相棒は斜め向かいのビルの屋上辺りに鋭い視線を向けていた。
「どうした?」
「さっきあの辺りから、視線を感じた気がした」
「視線……?」
なるべく見上げないように、横目でビルを確認する。俺も勘は働く方だが、今は特に何も感じなかった。
「狙われていたのかもしれんな」
「って、狙撃ってことか?」
「ああ」
同じスナイパーの勘だろうか? 同業者にしかわからない何かがあるのかもしれない。確かにあのビルなら、狙撃するのに絶好の場所だ。
「念のため二手に別れて戻ろう。なるべく止まらずに、ルートをランダムに変えながら。
あかりはカフェにいるんだろ? 船には戻らず、カフェで落ち合おう」
「わかった。気をつけろよ」
「お互いにな」
言って俺達は別れ、別々にカフェへと向かった。