ばうんてぃ☆はうんど・vol.1〜地中海より愛を込めて《改訂版》
奥に入っていれば狙撃はされないが、応戦できずに10人相手に追い詰められる。応戦しようと前へ出れば、今度は狙撃される。
万事休すか……
やがて男たちは、狭い路地の入口を完全に包囲した。
「さて、追い詰められたぞ、ファング君?」
白スーツ野郎は、余裕の笑みをかましながら言ってきた。
「大人しくマルケスと荷物をこちらへ渡すんだ。そうすれば、命だけは助けてあげようじゃないか」
アホぬかせ。どっちにしろ、最終的に消すつもりだろうが。
「俺たちゃBHだ。ただで渡すわけにはいかねえな」
精一杯、憎たらしい笑みを浮かべて言ってやる。
「ほう金か。いくら欲しい?」
「ジャパニーズ国家予算と同じだけ持ってこい」
「消せ」
男たちが一斉にマズルを向ける。
短い人生だったな。最後にママのミートローフが食いたかったぜ。愛してるぜママ。
諦めかけたその時、
「めっちゃウザイルー!!」
わけのわからん雄叫びと共に、通りの奥をふさいでいた壁を飛び越え、さらに俺たちの頭上も飛び越え、スケボーに乗ったメイドが落っこちてきた。男たちの集団のど真ん中に。
『あぎゃあぁ!!』
そりゃ痛かっただろう。スケボーで脳天直撃されたんだから。
男たちは折り重なるように、その場にぶっ潰れた。
「ディルク! これ!」
あかりが放り投げたそれは、ディルク愛用の狙撃ライフル、PSG-1だった。
ドイツの銃器メーカー、H&K(ヘッケラー&コッホ)社が誇る、超高性能ライフル。世界一の性能と言っても過言ではないだろう。
ディルクはPSG-1を受け取ると、無言であっという間にビルの屋上まで登っていった。
「な、何だお前は?!」
突然空から落っこちてきたサムライメイドに、完全にテンパっている白スーツボス。
「てかなにそのスーツ? ひくわー。マジないわー。センスありえんてぃー」
「お前に言われたくないわっ!!」
そこは否定しないぞ、ボス。
万事休すか……
やがて男たちは、狭い路地の入口を完全に包囲した。
「さて、追い詰められたぞ、ファング君?」
白スーツ野郎は、余裕の笑みをかましながら言ってきた。
「大人しくマルケスと荷物をこちらへ渡すんだ。そうすれば、命だけは助けてあげようじゃないか」
アホぬかせ。どっちにしろ、最終的に消すつもりだろうが。
「俺たちゃBHだ。ただで渡すわけにはいかねえな」
精一杯、憎たらしい笑みを浮かべて言ってやる。
「ほう金か。いくら欲しい?」
「ジャパニーズ国家予算と同じだけ持ってこい」
「消せ」
男たちが一斉にマズルを向ける。
短い人生だったな。最後にママのミートローフが食いたかったぜ。愛してるぜママ。
諦めかけたその時、
「めっちゃウザイルー!!」
わけのわからん雄叫びと共に、通りの奥をふさいでいた壁を飛び越え、さらに俺たちの頭上も飛び越え、スケボーに乗ったメイドが落っこちてきた。男たちの集団のど真ん中に。
『あぎゃあぁ!!』
そりゃ痛かっただろう。スケボーで脳天直撃されたんだから。
男たちは折り重なるように、その場にぶっ潰れた。
「ディルク! これ!」
あかりが放り投げたそれは、ディルク愛用の狙撃ライフル、PSG-1だった。
ドイツの銃器メーカー、H&K(ヘッケラー&コッホ)社が誇る、超高性能ライフル。世界一の性能と言っても過言ではないだろう。
ディルクはPSG-1を受け取ると、無言であっという間にビルの屋上まで登っていった。
「な、何だお前は?!」
突然空から落っこちてきたサムライメイドに、完全にテンパっている白スーツボス。
「てかなにそのスーツ? ひくわー。マジないわー。センスありえんてぃー」
「お前に言われたくないわっ!!」
そこは否定しないぞ、ボス。