ばうんてぃ☆はうんど・vol.1〜地中海より愛を込めて《改訂版》
しかもこいつは毎日コスチュームを変える。一体何十着持ってんのか見当もつかない。ただでさえせまい船の中で場所を取り過ぎだ。この間なんか頭にキャット・イヤーがついてた。ジーザス。
「ねー、ディルク。もっと他にトッピング無かったの?」
文句を言いながらも、すでに1ピースを口に運んでいる。
「食材が尽きてきたんだ。文句があるなら食わなくても良い」
ディルクは目を合わさずに答えた。この二人は性格が合わないのか、仲が良いとは言えない。
「ぢゃぁ買いに行こうよー。もぉ何週間も海の上だし。てか、ちょーアイス食べたいんですけど。マジこの暑さありえんてぃーですから」
俺も少しは日本語を学んだが、こいつの言葉は俺が知ってる日本語とはかなり違う気がする。
「買いに行くにしても金がない」
「あぁ?」
今度は俺がディルクを見る。
「この間捕まえた銀行強盗の1500万はどうした?」
ピザをくわえながら聞いた。
ちなみにもらえる賞金は、日本円、USドル、ユーロのいずれか希望の通貨で支払われる。
俺はいつも円で受け取る。今一番強い通貨は円だ。ユーロは主役になりきれないし、我が祖国ながらドルの時代はもう終わった。星条旗よ永遠なれ。
「お前が乱暴に扱ってきたバイクと、船の修理で消えた」
ちらっとこっちを見てから、ピザを口に運ぶ。
「マジかよ……」
「マジだ」
フランス系アメリカ人の俺と違って、典型的なドイツ人気質のこいつは几帳面なので、金の管理は全てこいつに任せてある。
「マジありえんてぃー」
言いながら、あかりは全然危機感のない顔でピザをほおばる。
こいつは身体の割にやたら食う。身長は5フィート程度しかないくせに、ホットドッグなら40本くらい平気で食う。東洋の神秘だ。
「ねー、ディルク。もっと他にトッピング無かったの?」
文句を言いながらも、すでに1ピースを口に運んでいる。
「食材が尽きてきたんだ。文句があるなら食わなくても良い」
ディルクは目を合わさずに答えた。この二人は性格が合わないのか、仲が良いとは言えない。
「ぢゃぁ買いに行こうよー。もぉ何週間も海の上だし。てか、ちょーアイス食べたいんですけど。マジこの暑さありえんてぃーですから」
俺も少しは日本語を学んだが、こいつの言葉は俺が知ってる日本語とはかなり違う気がする。
「買いに行くにしても金がない」
「あぁ?」
今度は俺がディルクを見る。
「この間捕まえた銀行強盗の1500万はどうした?」
ピザをくわえながら聞いた。
ちなみにもらえる賞金は、日本円、USドル、ユーロのいずれか希望の通貨で支払われる。
俺はいつも円で受け取る。今一番強い通貨は円だ。ユーロは主役になりきれないし、我が祖国ながらドルの時代はもう終わった。星条旗よ永遠なれ。
「お前が乱暴に扱ってきたバイクと、船の修理で消えた」
ちらっとこっちを見てから、ピザを口に運ぶ。
「マジかよ……」
「マジだ」
フランス系アメリカ人の俺と違って、典型的なドイツ人気質のこいつは几帳面なので、金の管理は全てこいつに任せてある。
「マジありえんてぃー」
言いながら、あかりは全然危機感のない顔でピザをほおばる。
こいつは身体の割にやたら食う。身長は5フィート程度しかないくせに、ホットドッグなら40本くらい平気で食う。東洋の神秘だ。