カップルのおきて【修正中】
それから、私は毎日病院に泊まった。もちろん、翔太の病室。何をするときも、私と翔太は一緒だった。












これで、翔太がもとに戻ったら……。













何度思っただろう…。でも、無理なんだ…。翔太は帰ってこない。どんなに待っても、私を抱きしめてくれる腕は、もうありはしない。













何ヶ月経っても、いつも同じ。起きて、身体をふいて、寝かせて……。何をしても、翔太は起きない。いや、起きているんだけど、翔太はまだ夢のなか……。











「翔太…。」






始め私が翔太のうちに泊まった日の夜、こんな風に目を閉じている翔太の前髪を触ったら、翔太、私の腕を掴んだよね…。




そして、ソファーに押し倒すんだから、私、びっくりしたんだよ??






でも、あのおかげで、少しだけだったケド、翔太と楽しい時間を過ごせた。









欲張っちゃうなら…、まだまだ一緒にいたかったなあ。どこかへ旅行して、おいしいもの食べて、遊んで、またどこかへ行って……。








でも、叶わないから、私は夢で翔太に会いに行くね。夢なら…また翔太は、いつもみたいに笑って、私を抱きしめてくれるから……。
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