カップルのおきて【修正中】

「おいしっ!!」








奈々がｹｰｷを頬張って、頬に手をやる。
よっぽどなんだろう。
俺は少し意地悪してやろうと思い、
自分の口を指しながら、











「奈々。」










「えっ!!!!」











奈々の顔がみるみる赤くなっていく。視線を俺からｹｰｷにうつして、少し震えながら、ｹｰｷをﾌｫｰｸで切って刺す。











奈々が少しｹｰｷを刺したﾌｫｰｸをかかげたときに、ぱくっと食べてやった。
奈々ははにかんだ。
俺もつられて笑ってしまう。











「おいしっ。」









「でしょ??」











そんな他愛もない会話を交わす奈々を見つめた。










長いまつげが目をつむるたびに揺れ、黒い瞳は光に反射して輝きを増す。
奈々の美しさに、心は捕らえられて離れられない。
でも、奈々の美しさは外見だけじゃない。
心も綺麗だから好きなんだ。
奈々のすべてが、俺を捕らえて離さない。
離さなくてもいい。
奈々が笑ってくれるなら。