カップルのおきて【修正中】
肩を掴むたけ兄の腕に力がこもって、私は痛みに顔を歪めたが、たけ兄は力を弱めようとはしない。











「お前をっ……!!!」












「猛-っ、真知子-っ!!ご飯よぉ。」












リビングから響くお母さんの声。その声を聞き、たけ兄は腕の力を抜いた。












「た、たけ兄……??」












たけ兄は私を見る。












その目に……、私が……、












もし、













女の子として映っているなら………。













たけ兄はふいに視線をそらした。そして、元の位置に…、椅子に腰掛けた。











「真知子、先に行きな。」









「で、でも……。」












あ、ダメだ………。












そう思った。













たけ兄の言葉の続きに、たとえどんないい期待をしても、













きっとたけ兄は言ってはくれない。












たけ兄は………、













お兄ちゃんのままなんだ。
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